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ローズ・レインボーの会の現在までの歩み

〈活動のあり方と展望 追記 2017(平成29)年7月13日〉

ローズ・レインボーの会 会長 城 麗子

1999年1月~「城門良書を守る著者の会」は、ハンセン氏病の患者さんの人権を守ることを願い、戦争のない世界を願い求め、さらに医と法の正義を求め、故・カトリック作家坂牧俊子先生と共に発足。2001年(平成13年)2月11日フランス・ルルド聖母御出現の日に(株)ブッキング社の協力を得てハンセン氏病の患者さんの人権回復を願ったドキュメント小説「樅の木」(城 麗子著)の発行でスタートした。著者は自費出版を原則とし、坂牧俊子先生の「五郎神父の四季」初版も2001年12月24日発行された。協力デザイナーはカトリックポスターなども手掛けるGスタジオ武川グエン氏であった。東京フォーラム代表(世界カトリック女性団体連盟副会長などを歴任された)故・荒井佐悆子先生が戦中日記公開の「死を乗り越えて」など自費出版の形で共に発行が続いた。平成14年3月31日復活祭にはエッセイイスト渕田慶子氏による「光を求めて」(第二次世界大戦敗戦による心身の衝撃が熱く記されている)の発行。しかし、活字離れから協力くださった出版社も会社を閉めざるを得ない状況となった。

途方に暮れている時に手を差し伸べてくださったのが、学術出版社アドスリー社社長ご夫妻と部長であった。平成16年から学術出版社アドスリー社のご厚意にあずかりながら各著者の奉仕的精神により教育界へ寄贈の形を中心に進めてきた。このために「城門良書を守る著者の会。発足1999年(平成11年)」は、学術出版社アドスリーとの出会いにより、「ローズ・レインボーの会」と改名し〒160-0003 東京都中野区東中野4-27-37に事務局を置き、命を守る世界平和を求めて平成16年10月30日に「ローズレインボーの会」の趣意書を作製し再出発した。アドスリー社では白血病の世界的権威の医学博士の先生方や、安全な血液を守るために命を賭けた先生方によるご執筆の「白血病はこわくない」はじめ、元日本医学会会長森亘先生による「美しい死」など続々と発行され、初代ローズレインボーの会顧問に森亘先生がご就任くださった。それからは、髙見三明大司教様の「被爆マリアの証言」の発行に関して翻訳協力者のロバートキエサ神父様、澤滋夫氏のご支援により、出版物は世界平和のために海を越えることとなった。

12年前の「ローズレインボーの会」の設立趣旨は18年前からの城門良書を守る会と同様。

下記に平成16年10月30日作製の設立趣意書からの抜粋〈設立趣旨〉を記す。

「ローズ・レインボーの会」は人間の命、特にその尊厳を守るために、医療、医学、教育、歴史などの分野において書物を通して啓蒙活動を行う非政府組織のボランティア活動としてのプロジェクトであり、志を同じくする著者の諸先生方と賛同くださる企業、団体、個人によって運営されるものです。

〈基本理念及び目的〉

医学部門においては、「医と法の正義」の立場から、「命の尊厳」「自然に対する畏敬の念」「ドナーと患者の人権」「パラメデイカルスタッフ、及び患者さんへの平等な情報提供」などを基本理念といたします。

この理念を、書物による啓蒙活動により、都市と地域の医療格差、情報格差を縮め、大きく広く、医学分野、特にまず臍帯血移植の発展に寄与することによって実現していきます。

〈活動内容〉

その1)

医学分野においては、(株)アドスリーによる「白血病はこわくない」の本による白血病患者さんの救済のための啓蒙活動を医療関係に向かって行います。

「白血病はこわくない」を全国的に移植医療機関の血液内科の専門医、無菌室またはそれに準ずる看護師の方々、並びに患者さんや患者さんの家族の皆さまを対象に広く配布して、一刻も早く、白血病の患者さんのための臍帯血移植が治療として広く認知されることを当面の目標として掲げます。

その2)

現代の日本の学生、青年たちを取り巻く日本の環境は劣悪化してきております。

正義や倫理、道徳の頽廃に伴って、これらが急激に崩壊していくような危機感に襲われます。世の中の書物は、思春期の学生たちの目に触れてはならぬポルノ本などが、コンビニにまで並び、暴露本や不倫本がもてはやされたりしている状況で、若者たちは何を目標に、自己を形成して生きるべきかという指標を失いつつあります。

教育に重要な「書物を読む」ということから遠ざかる若者の間では活字離れの問題は深刻です。加えて、平成13年12月8日の朝日新聞が報じているように、人文、社会科学系の専門書を中心に扱ってきた取次会社、鈴木書店も自己破産し、50年の歴史に幕を下ろしました。教育的な出版物はますます青少年の手から遠ざかる状態です。

今後の青少年をはじめ、日本の将来を担う若者が読むべき書物がどんどん失われていくことに危機感を感じております。

時代は、次第に軍靴の音が聞こえるような世情となっていますが、世界唯一の被爆国として、広島、長崎の原爆体験を二度と繰りかえさぬために、二度と戦火に巻き込まれるような誤った歴史を繰りかえさぬために、戦争の時代を通った克明な日記などの書物(「死をのり越えて」荒井佐悆子著)などを広め、歴史的遺産として次世代に継承していくことによって平和を守り、ひいては人類の命を守ることに貢献したいと望んでおります。

さらに海を越え、医療の分野の真の国際交流にも貢献することも望んでおります。

 

〈「ローズ・レインボーの会」と名の由来〉

人類がローズ、つまり薔薇を愛した歴史は古く、古代四代文明の時代にまで溯ると言われます。ギリシャでは、愛と喜びと美と純潔を象徴とする花であり、キリスト教では聖母マリアを「純潔の薔薇」と呼ぶだけではなく、薔薇の花は、神に捧げられるひとつひとつの祈りの象徴でもあります。

「我、包帯し、神これを癒したもう」という言葉は、有名なパレの言葉ですが、医者とていつも、患者さんの回復を神に祈り求めるものです。

また、レインボー、虹は「架け橋」の役目をします。雨上がりに太陽と反対側の空中に出現する七色の円弧状の帯は、大気中に浮遊する水滴に日光があたって生じるものですが、「命の架け橋」は、大気中に浮遊する水滴ではなく、ひとりひとりの心からの祈りが捧げられる時、薔薇の形で天に昇り、虹の架け橋となって命を救うものでしょう。

人々の命を救うために先生がたの執筆された書物が、出版社によって制作され、尊いご寄付によって、医療者、あるいは患者さんたちの手元に届けられ、誰かの命を救うのです。そのような光景をイメージし、願い、理想とし名付けたものです。助かるはずの命を救うには、同じ志をもった多方面の方々の協力がぜひとも必要です。

みなさまのご支援とご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

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